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PPESでは、障がい者雇用の取り組みの一つとして、コーヒー豆の焙煎事業を行っています。そこには、障がいのある社員が自分の力を発揮し、会社や社会とつながりながら働くための想いが込められています。働く誇りを育み、社員やお客様とのつながりを広げる、PPESらしい「社会との共生」の取り組みをご紹介します。
私たちがコーヒー豆の焙煎事業に取り組むワケ
車載用電池を手がけるPPESが、なぜコーヒー豆の焙煎事業に取り組むのか。一見すると意外に思えるかもしれません。しかし、この事業は、障がいを持つ社員が自分の力を発揮し、会社や社会とつながりながら働く場をつくるために始まりました。単に雇用の機会をつくるだけでなく、働く全員が会社に貢献している実感を持つことを大切にしています。
コーヒー豆の焙煎事業が選ばれた理由、それは社員やお客様との接点を生み出しやすいから。
「社員が仕事の合間に飲んでリフレッシュする。お客様への手土産として、社内の仲間がつくったものを届ける。そうした一杯のコーヒーが、働く人の誇りや社内外のつながりになると考えました」と事業立ち上げに関わったM.Y.は話します。「姫路や加西などの拠点で働く社員の皆さんが飲んで、もう少し頑張ろうと思ってもらえたら、それも車載電池事業への貢献につながる」。
そんな想いから、この事業は、PPESらしい障がい者雇用の取り組みとして形づくられていきました。
働く意欲を、安心して発揮できる場へ
事業立ち上げにあたり大切にしてきたのは、働く意欲のある人が安心して働ける基盤づくりです。企画、採用、研修、日々の課題対応、製品を届ける仕組みづくりまで、一般就労が難しい方も力を発揮できる場をつくりたいという強い想いがありました。
立ち上げ当初は、「形にすることへの責任感が大きかった」と担当者のM.Y.は振り返りながらも、今でもその想いは変わらないと話します。
スタッフが事業の成長に関わる一員として力を発揮できるよう、日々の業務づくりにも向き合い続けています。関わるほどに、社員への想いも、コーヒーへの愛着も深まっているそうです。

おいしいコーヒーを届ける仕事として
この事業で大切にしているのは、飲む方に「おいしい」と喜んでもらえるコーヒーをつくり、届けることです。
スタッフ全員が、自分たちで大切なコーヒーをつくっている意識を持てるよう、採用時にはその想いを伝えています。自分たちがつくったコーヒーを、社員やお客様が飲む。時にはイベントや採用活動、手土産として使われる。その一杯が会社の印象や信頼にもつながるからこそ、丁寧に確認し、手を抜かずに作業することを大切にしています。彼らはおいしいコーヒーをつくる担い手として、自分たちの仕事に向き合い、その姿勢が焙煎事業を支えています。
だからこそ、働くために必要な研修やサポートも大切にしています。安全衛生や職場内コミュニケーションに関する研修など、安心して働き続けるための土台づくりを行っています。加えて、日常のちょっとした出来事の受け止め方の違いによるすれ違いを防ぎ、互いに安心して働けるよう、コミュニケーション面の学びも取り入れています。
一人ひとりの力を引き出す、現場の工夫
こうして始まったコーヒー豆焙煎事業の取り組みは、日々の現場での丁寧な支えによって形づくられています。

焙煎チームの管理を担うC.A.の業務は、スタッフの勤怠管理、本社との連携、生産計画の作成など多岐にわたります。なかでも大切にしているのが、スタッフ一人ひとりと向き合う時間です。毎週面談の機会を設け、業務だけでなく、体調や人間関係など、安心して働くための困りごとを確認しています。
C.A.の仕事の軸になっているのは、立ち上げ直後に上司からの「スタッフのみんなが幸せに働けるように」という言葉です。その言葉を支えに、日々の様子をよく見て、必要な声かけやサポートを行いながら、スタッフの成長を支えています。あいさつや会話、報告・連絡・相談が少しずつできるようになる姿に、大きなやりがいを感じていると言います。
また、「誰がつくっても同じようにおいしいコーヒーをつくれること」を目指し、作業手順や道具の改善も重ねてきました。シール貼りや封緘ではズレが出にくいようガイドを取り入れています。こうした取り組みは、車載用電池をはじめとするものづくりの現場で大切にされている、より良いものをつくるための工夫や改善の考え方にも通じています。安定した仕上がりでおいしいコーヒーづくりを維持するために、作業しやすい手順を整え、誰もが迷わず進められる道具を用意し、その人に合った声かけを行い、より良いやり方を自分たちで考えていく。焙煎事業でも、そうしたものづくりの基本を実践・実現しています。
とはいえ、これらの工夫は特別なことではありません。新人が先輩の少しの声かけやフォローによって仕事のコツをつかんでいくように、障がいの有無にかかわらず、誰もが力を発揮しやすくなるための支えがあります。働く環境や関わり方を少しずつ工夫する、その積み重ねは、多様性を受け入れ、チームとしてより大きな力を生み出していく土台になります。
こうしたおいしさ対する丁寧な取り組みは、商品の完成度を高めるだけでなく、スタッフにとって仕事への誇りにもつながります。社員から届く「おいしかった」「頑張ってください」という声は、現場にとって大きな励みです。さらに、スタッフが描いたメッセージカードをギフトボックスに入れたり、欠点豆を再利用した消臭剤づくりに取り組んだりと、個人の得意なことを生かす活動やサステナブルな活動にも広がっています。
一杯のコーヒーには、丁寧な仕事とおいしさを届けるための工夫、そしてスタッフ一人ひとりの成長を支えるまなざしが込められています。

コーヒーを通じて、社会とのつながりを広げる
PPESが目指すのは、あらゆる社員が安心して働けるだけでなく、自分の仕事に誇りを持ち、会社や社会とのつながりを感じられる場をつくることです。これがPPESの考える「社会との共生」です。
焙煎事業は、社内だけで完結する取り組みではありません。コーヒーをお客様への手土産として届けることで、障がいのある社員がつくった製品を社外の方にも知っていただく機会になります。
コーヒーを通じて、働く人の誇りを育て、社員やお客様、社会とのつながりを広げていく。焙煎事業は、PPESが目指す「社会との共生」を形にする取り組みです。
