責任ある鉱物調達について

企業が事業活動において紛争地域や高リスク地域で児童労働を含む人権侵害/環境破壊/汚職など様々なリスクや不正への関与、また武装勢力などの組織の資金源に加担しないために、OECD(経済協力開発機構)が作成/公開したデュー・ディリジェンス・ガイダンスおよびAnnexⅡでは、当社など製錬/精製業者から川下の企業は、可能な限りサプライチェーンにおける製錬/精製業者のデュー・ディリジェンス状況を確認し、リスクを評価するよう勧告しています。
当社は、従来の3TG(錫、タンタル、タングステン、金)やコバルトはもとより、欧州電池規則により拡大傾向にある対象鉱物に関する責任ある鉱物調達活動を通じて、サプライチェーン調査、リスク評価、是正対策および高リスク鉱物の不使用化などを実践することにより、企業として果たすべき社会的責任に応え、お客様や社会から信頼され、また必要とされる存在を目指します。
当社は、この責任ある鉱物調達活動を以下の方針に基づいて推進します。

責任ある鉱物調達方針

  1. 責任ある鉱物調達の推進体制を構築し、責任ある鉱物調達活動を実践
    当社幹部を推進責任者とし、統括事務局が、活動推進組織である責任ある鉱物調達委員会の運用/管理、責任ある鉱物調査、リスク評価、是正対策、社内の関連部門や仕入先様への情報共有および教育、経営上層部への報告などの活動を主導し、遂行状況を管理すると共に継続的な改善を図ります。
  2. サプライチェーンにおけるリスクの特定と評価および是正対策を実施
    責任ある鉱物調査の実施に当たり、RMI(Responsible Minerals Initiative)が発行する業界標準調査票を用いて、仕入先様のご協力を頂きながら、当社製品に採用している鉱物のサプライチェーンの川上を調査し、特定された製錬/精製業者が、RMIのRMAP(製錬/精製業者にリスクがないことを認証する監査プログラム)で認証されていることを確認することにより、武装勢力の資金源への加担のみならず、児童労働を含む人権侵害や環境破壊などのリスクを回避します。また何かしらのリスクが認められた場合は、リスクの特定と評価およびリスクレベルに応じた是正対策を実施します。
  3. 特定されたリスクに対して是正計画を作成のうえ対策を実施
    リスクや不正に関わっていない事が判断できない鉱物に関しては、調査を継続し、その結果に応じて、仕入先様へ監査認証を受けた製錬/精製業者からの調達などの対策を要請します。是正対策の不調が見込まれた場合は、代替品への変更や仕入先様の変更など不使用化の対策を実施することにより、高リスク鉱物を速やかに排除します。
  4. 製錬/精製業者のデュー・ディリジェンス状況の調査
    リスクや不正に関わっていない事が判断できない鉱物の製錬/精製業者に対しては、仕入先様もしくは業界団体を通じて、RMAPへの参加や第三者機関による監査の受審を働きかけます。
  5. デュー・ディリジェンスに関する年間の取り組み報告
    当社の責任ある鉱物調達に関する年間の取り組みは、社内外へ報告します。

2023年4月
プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社